【まとめ】初心者にも既読者にもおすすめ!米澤穂信作品5選

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まとめ

はじめに

各種ミステリー小説の賞を獲得し、今やすっかり人気作家となった米澤穂信さん。
デビュー作の『氷菓』は、アニメ化までされた人気作。「<古典部>シリーズ」として現在も続いていて、続刊を待つファンは大勢いると思われます。

そんな米澤穂信さんの作品を全て読破した私が、まだ米澤ワールドに触れたことのない初心者を想定して、おすすめの小説を5作品ピックアップしました。
ただ、既に何作か読んだことのあるという方も、この中にまだ読んでいない小説があればぜひ読んでみてほしいです。

おすすめ作品5選

1. 満願

概要

史上初のミステリーランキング3冠に輝いた短編集。
駄目な男だったと言われる刑事が殉職し、その事件の真実を明らかにする『夜警』、
商社マンとしてバングラデシュで働く男が陰謀に巻き込まれる『万灯』、
控訴を取り下げ実刑判決が確定した女の事件を振り返る表題作の『満願』など、
バラエティ豊かな6編が楽しめる。

米澤作品に触れる初めての1冊としてもおすすめです。

シリーズものではない短編集なのでどの話からでも読みやすいですし、
6編それぞれでテイストが違うので、好きな話も見つけやすいと思います。

また、米澤作品の魅力であるダークな雰囲気が程良く感じられるのも良いです。

2. 儚い羊たちの祝宴

概要

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。
その会にまつわる5編の連作短編集。
最後に世界を反転させる手法の鮮やかさに魅了される1冊。

この作品は入れても良いものかどうか悩みました。
私が一番好きな作品ではあるのですが、初心者に勧めるには少し重過ぎる気がして…。

なので、ダークな雰囲気が苦手な方は注意してください。
世界が反転するというのは、もちろん暗い方向に、です。

最後にゾクッとさせられる感覚、ハマる人はハマると思います。

3. ボトルネック

概要

亡くなった恋人の追悼のために訪れた東尋坊で、崖から転落してしまう主人公。
気付くと生まれ育った金沢の街にいて、自宅に帰ると見知らぬ「姉」に出迎えられる。
もしかして、ここは自分が生まれなかったパラレルワールドなのか?
自分の存在について深く考えさせられる青春ミステリー。

こちらは長編作品です。
米澤作品らしい主人公が、自分が飛ばされた世界で様々な謎解きをしていきます。
…とだけ書くと、大いに語弊がありそうですね。

率直に言うと、内容としては重いです。
1、2で紹介した作品は「ダーク」と表現していましたが、これは「重い」。

ただ、読者の間で意見の分かれそうなラストなど、読み応えは抜群です。
気分の落ち込んでいる時にはあまり読まない方が良いかもしれません。

4. 本と鍵の季節

概要

図書委員の主人公である高校2年生の堀川と、同じく図書委員の松倉が、
身の回りで起きている日常の謎を解き明かす6編の連作短編集。
2人の鋭い視点や発想、そこから広がる小気味良い会話が魅力的。

男子高校生2人が主人公なので、舞台設定的にもスムーズに入り込める作品だと思います。
概要でも触れた通り、2人のテンポの良い会話が私は好きです。

読後はビター。
1話目から6話目まで苦みを感じさせられますが、それもまた青春…なのでしょうか。

なお、「<図書委員>シリーズ」として既に続刊も出ていますが、
この本だけでも話はしっかりまとまっているのでご安心ください。

5. 折れた竜骨

概要

舞台となるのは、魔法が存在する12世紀末のヨーロッパ。
ソロン島という島の領主が暗殺され、領主の娘と旅人の騎士たちが犯人を探すことに。
特殊設定を前提としたファンタジーミステリー。

魔法や呪いが存在する世界で行われた殺人の謎を解き明かす作品です。
それだけに少々設定が込み入っていますし、文庫にすると上下2冊構成なので、
長編などに抵抗のある方にはおすすめしません。

特殊設定がしっかりミステリーに落とし込まれているところが好きですし、
ファンタジー小説としても面白いと思います。

まとめ

米澤穂信さんの小説で、おすすめの5作品を紹介しました。

ダーク、ビター、重いなど、不穏な単語ばかり見えてしまったかと思いますが、そこが魅力です!と私は声を大にして言いたいところです。

米澤作品を読んで、ぜひ一緒にドップリと沼に浸かりましょう。

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