【感想】荒木俊哉『こうやって頭のなかを言語化する。』

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ビジネス書

この本について

書誌情報

著者:荒木俊哉
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タイトルこうやって頭のなかを言語化する。
著者荒木俊哉
出版社PHP研究所
発売日2024年11月28日
ページ数240

あらすじ

『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』の著者が
1000人以上のメソッド体験者の生の声を活かしながら
約1年という時間をかけて新しい言語化メソッドを開発!

それが本書の「言語化ノート術」である。

そもそも言語化力は、
だれにでも必ず身につけられる能力だ。

「言語化を習慣にすること」

これができれば……だ。
ただ、これが本当に難しい。

そこで本書の「言語化ノート術」は、
1日3分&3ステップで実践できる
超シンプルな設計になっている。

時間をかけずに無理なく続けられる。
続けやすいから確実に成果が出る。

とにかく5日間だけやってみてほしい。
そのとき、あなたは確実に変わっている。

章立ては下記の通り。

第1章 言語化力の高い人がやっていること
第2章 こうやって自分の話を聞いていく
第3章 一瞬で思考がまとまる超効率メソッド
第4章 【実践】「言語化ノート術」5日間体験
第5章 「言語化体質」になれば、うまくいく

感想

今は「言語化」の全盛期なのか

昨年は『「好き」を言語化する技術』を読んで感想文も書きました。

同じ年、三省堂が選ぶ「今年の新語 2024」の大賞に選ばれたのは「言語化」でした。選評には「ことばの力がますます求められる時代の象徴として、「言語化」は大賞にふさわしいと判断しました。」とあります。今回紹介するこの本も2024年出版で、まさに今は言語化が叫ばれる全盛期なのでしょう。

全盛期と言いましたが、生身でのコミュニケーションが今後もますます減ることが予想される時代において、言葉の力が更に求められていくと考えると、もしかしたら今は黎明期ということになるのかもしれません。

こうなってくると、今度は「言葉に頼り過ぎるのもいかがなものか?」なんて気持ちがわいてくるわけですが、そうは言いつつ魅力的な文章を書けるようになりたいという憧れ、自分の思っていることを可能な限りそのまま出力してみたいという欲求があるのも事実。なので、そうした言語化のあれこれはひとまず置いて、この本に向き合ってみました。

ノートの前で自分の話を聞く習慣作り

1、2章では言語化のために重要な聞く力の話が展開され、3章では言語化ノート術の具体的な手法、4章では実例を挙げてノート術の補足解説があり、5章ではノート術を習慣化することによって得られる効能が語られます。

聞く力は、コピーライターには必要でも自分のことを言語化したい時には関係ないのでは?と思うところですが、さにあらず。著者によると、「「自分で自分の話を聞く」姿勢こそが、自分の頭のなかを言語化するうえでは必要不可欠なこと(p.33)」なのだそうです。

そこからキャリアコンサルタントの資格も取得した著者による、話の聞き方についてのアドバイスが続きます。最終的には自分の言語化のためなのですが、人の話を聞く機会の多い職種の方にとっても役立つヒントが多いのではないかと感じました。もちろん話の聞き方が主目的なら他の本も色々あると思いますが。

言語化ノート術の手法についてここで細かく説明することは避けますが、必要になるのはノートとペン、そして1日数分、長くても十数分程度の時間だけです。今までにも様々なジャンルでこうした実践本を読み、ことごとく面倒がってほぼ着手したことのない私でも、初めて「これならできそう!」と思えました。まあこれを書いている時点ではまだできていないので説得力のない話です…。

いえ、一応やってみようとは思ったのです。ただ、このノート術では日常の中で「心が何気なく動いたこと」を1日一つメモしておくところから始まるのですが、これが私には少し難しかったです。改めて意識してみると、私は心の何気ない動きを感知するのは苦手なのかぼんやりし過ぎているのか、はたまた心が大して動いていないのか、メモしようと思えることに気付かないまま1日が終わってしまいまして。

どうやら私は言語化どうこう以前に、心を動かせるように、あるいは些細な心の動きを察せるようにといった訓練すべきという気がしてきました。もしかすると、心に受けるダメージを抑えるべく心は動かさないようにと長年努めてきた弊害かもしれません。

こんな状態の私ですが、これならできそうと思えたのは本当です。メモの段階で躓くようなことがなければできるはずですし、かける時間も労力も少なくて済むので続けやすいと思います。簡単な実践法を探している方にはおすすめです。

まとめ

自分の話を聞いて、自分の「軸」をしっかり言語化することが、自分にとっての答えを見つけられる、いちばんの近道。

言語化力は、生きる力そのものだ。

私は、そう考えています。

荒木俊哉『こうやって頭のなかを言語化する。』p.62

先に魅力的な文章を書けるようになりたいなどと書きましたが、言語化に惹かれるのは、結局のところ自分を何かしらの形で捉えたいからという気持ちもあるのだろうと思います。この本で紹介されている言語化ノート術を習慣化していけば、そこで積み重ねた言葉を元に自分を形作ることができそうです。

ただ少し思ったのは、言語化にばかり意識を向けていると、言語化されずに落ちてしまった思いを無視することになるのではないかということです。言語化によって頭の中をクリアにして自分自身を確立していく、それができたら格好良いなと感じる一方で、例えできたとしても、言語化したものだけが全てではないことは覚えておきたいと思いました。

言語化力は生きる力そのものになり得るのかもしれませんが、個人的には本当にそれだけで良いのかも考えていきたいところです。

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