現代小説

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【感想】吉本ばなな『ミトンとふびん』

離婚や死別などの喪失の悲しみを抱えながらも、主に旅先で自分らしい小さな幸せを見つける物語を集めた短編集。金沢、台北、ヘルシンキ、ローマ、八丈島と、いつもと違う場所だからこそ見つかるものもある。装丁の美しさも魅力。
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【感想】小川哲『君が手にするはずだった黄金について』

著者自身を主人公に据えた、6編の連作短編集。承認欲求をテーマとした表題作をはじめ、様々な出来事が小説家の目線から描かれていく。主人公の思考に触れている内に、視野が少し広がるような感覚を持てる読後感。